カテゴリ: ヘラクレスヘラクレス

この記事をけっこう書いたところで、なんの前触れもなくデリートされるという悲劇があって、やっと立ち直ったので書きます。



現在採卵中のライン

AKB-2 160mm(角折れ前)

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この個体の最大の特徴は、
13.0mmという極太胸角を、35.2mmという狭い前胸幅で両立しているということ。

一般に胸角突起が太くなるほど、前胸幅も広くなる傾向があり、
胸角突起前13mm台の個体なら、前胸幅は37~38mm以上あるのが多いです。

13mm台で35mm台は当方初めて見る「極太&激狭
であり、加えて胸角率も角が折れる前は67.0%と高く、まさに「極太×ミニボディ」に全振りした個体と言えます。


ちなみにミニボディにこだわる理由は3つあって、

①ボディが小さいことで、相対的に胸角のインパクトが際立つ
②ボディが小さいことで、大きい個体よりも羽化不全のリスクを下げる
③ボディが小さいことで、より低体重で大型個体が望める


が主な理由です。


掛け合わせる♀も「極太×前胸幅激狭」に重点を置いています。

①ktwf87さんの♀からは、
U6SAGTR-RU01U6SA×アンビタル零Ⅰ-FFUB67
種親の同腹では
全長164mm
胸角突起前13.4mm
35.98(四捨五入して36.0)mm

で、占有率37.2%という化け物が羽化しています。全長も164mmと大型。


②ミスケさんの♀からは、
FFFF136-FF0F136×CUU169
種親は、
全長156mm
胸角突起前12.8mm
前胸幅36.1mm(35.5%)

で、かなり極太×激狭要素を含んでいます。
上が圧倒的過ぎてかすみますが、こちらも相当凄いです。

③当方羽化3Aライン
FF0F-FF0F136×T-REX-アンビタル零零DM

下で詳しく書いていますが、当方初の170mm羽化同腹です。極太×激狭にスタイリッシュ要素を加えて、大型を狙います。




これからブリードする2♂

①当方羽化3Aライン
FF0F-FF0F136×T-REX-アンビタル零零DM171mm

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この個体は、当方がヘラクレスを始めて3年3ヶ月で、初めて170mmオーバーが出たラインで、思い入れもあります。
しかし、思い入れだけでなく、胸角突起前11.5mmと細すぎず太め胸角に、真っ直ぐに伸びた長角。
スタイリッシュな形状も◎。真上ビューが映えます。

前蛹体重は122gと小さく、還元率も高いです。
このラインなら150g近く体重を乗せられれば、170mmは見えてきそうです。
170mmを手に取ると、他の160mm台とは全く違う刺激があります。

種親は、真上ビューが激映えする個体でした。

FF0F×FF0F136 165mm

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②当方羽化8Aライン

UB67.0F.MD(ガルシア)FF0FOAKS×SLイン 152mm

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同時期に羽化したこちらの個体もポテンシャルは高いです。
152mmと小型ながら、胸角率は67.0%と高く、
胸角突起前は11.8mmで太い
です。
2枚目の写真で、ボディの小ささがよく分かると思います。
張り出した存在感のある胸角を、小さなボディで更に存在感を与えている。まさに理想形状であり、次世代はここに太さと全長を乗せられたらいいなと思います。

加えて胸角は先細りのない綺麗なアーチを描いており、頭角突起も多いです。


ちなみにこのラインの種親は、一昨年の夏にブリード開始した個体で、
胸角アーチ、胸角突起の張り出し、基部の主張、頭角突起のイカつさ、上翅の色味等、どこを取っても最高にカッコよく、大好きな個体でした。

斜め上アングルで映える個体は多いですが、真横アングルも同時に兼ね備える個体はそうそういません。

この写真を撮っている時は何にも替えがたい、最高の時間でした。

UB67.0F.MD(ガルシア)FF0FOAKS 155mm

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ヘラクレスはそんな感じです。

他は、エレファスイイジマタイプが羽化して、こちらもヘラクレス同様の管理で大型を目指します。
今回かなり雑管理で、幼虫100数gまでしか乗せられませんでしたが、成虫110mmを超えたので、丁寧に飼育すれば120mm台狙えそうです。

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後はウガンデンシスが羽化ラッシュで、色んな色柄が出てきています。
特にサイズも、♂は70mmを普通に超えてきていて、縦横共に重厚感があります。


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手に乗せがち


気温も暖かくなってきて、羽化ラッシュが始まってモチベ爆上がりです。
今年は、かなり世話出来る日が少ないと思われますが、何とか頑張っていきます。

今夏10♀と掛け合わせる予定だった♂
U71U6I.Y170.T-117vol.7


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角折れ前174mm、基部極太のモンスター

が亡くなってしまい、今夏、As.さんから沢山購入させて頂いた♀が未亡人状態になっていました。

そこで新たなる♂を発見すべくヤフオクを巡回していると「これは…!?」という個体を発見しました。


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詳しい方ならどなたの個体かは分かるはず。

極太角折個体」として出品されていましたが、
私はそれ以上に「前胸幅の狭さ」に注目しました。

しかし、撮影するアングルによって印象が全く変わるのがヘラクレス。出品写真が真上アップと真横の写真ばかりで、ボディに寄って撮っているため胸角基部が太く見えているだけ、という可能性もありました。
そのため、かなりギャンブル的に入札し、非常に安く落札させて頂くことが出来ました(角折はとにかく安い。)。

種親補強は妥協したくないので、購入金額はかなり覚悟しているのですが、毎度惹かれる個体のB品率が高いため、図らずとも安く落札出来る場合が多いです。
(特に角折れは、繁殖能力的には全く問題ないことが多く、優秀個体が格安で入手出来るためオススメです。)


11/20 個体確認
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まず手に持ってみました。
第一印象は「角はそんなに太くない
加えて
胸角基部のクビレ(前胸幅に対して胸角基部が発達している個体ほど、胸角基部に現れる溝のこと)も弱いし、前胸幅も広そう


ギャンブル失敗か…と思いました。
が、いや待てよ。



やけにボディが小さくないか!?






歴代種親の1Aを思い出すほどのボディの小ささです。

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↑1A
しっかりした太さの長胸角&ミニボディで、化け値5000台の優秀個体だった。


すぐに胸角突起前を計測しました。

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13.0mm
バッチリ太いやん…
(ノギスを当てながらの写真が撮りたかったんですが、無理でした

角が折れているせいで、太さを感じませんでした。
じ、じゃあ13mmという太さでこのボディの幅
(前胸幅)は……………?

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35.2mm


激狭。最高過ぎる超ミニボディ。
胸角占有率36.9%


歴代種親の胸角占有率最高が出ました。


好きなお菓子を口に入れた瞬間を遥かに超える、
大量の脳内快楽物質が一気に放出しました。


これこれ。こういうのです。欲しかったのは。


ぶっとい角と小さなボディを合わせ持つことで、
相対的にも角が太く見えるという強と弱が共存している個体



続いて胸角長を測ります。
角折れ前が160mmだったらしいので、現在の全長(106mm)と比べて+54mm。

現在の胸角が53.2mmなので、+54mmして
角折れ前の胸角長は107.2mm。

107.2mm÷160=0.67

67%


また脳内快楽物質が放出しました。
胸角率も高い……!!


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この個体が他個体と比較して優秀である点は

ボディの幅に対して角が太いこと
全長に対して角が長いこと
全体に対してボディがちいさいこと
化け値が高いこと

この4点です。


目標は、この要素を兼ね備えつつ、
カッコ良さを加えることになります。




YYさんのブログを読んで痛感することは
スペック(数値で表すことが出来る要素)ばかりに
気を取られて「カッコよさ」をおざなりにしていた
ことにあります。

確かにスペックは、理想のヘラクレスを作るのに重要な要素です。しかし最も大切にすべきは


グッとくる魅力があるかどうか


結局、最も重要なのは心を動かす魅力であり、主観であり、感情。

陸上競技(記録)じゃあるまいし、ギネス(数値)にこだわってるわけでもない。

スペックは、カッコイイ個体を生み出す確率を上げる要素に過ぎない。主人公が泥臭く努力する姿に感情移入するから感動するのである。


最高スペックのこの種親で、さらにカッコよさを追求した個体を目指していきます。


ヘラクレスブリードは楽しい。奥が深すぎる。


今回も読んで頂きありがとうございました。









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余談
普通は角折れちゃった時点で
「角折れちゃった〜残念」で終わっちゃいますよね
(落札価格が物語っていますね)。

しかし別の視点を持てば、多くの価値を見いだせる。
自分だけの価値を見いだす楽しみを見つけられる。
としみじみ思いました。

ここ最近虫を触れていませんが、尊敬するホペイブリーダーのYYさんのブログを片っ端から読んで、刺激を貰っています。

その記事の中で、ハッとさせられる内容が書いてありました。それが、

自分の好みだけは絶対に曲げてはならない。ここの軸を曲げてしまうと……           超ストレート、超湾曲、超短歯、特大モンスター、顎のお化け、超美麗……           →だけど、全然好みじゃない虫               となってしまい、嬉しい結果とは言えない結果を得てしまうことになる。



これだ、と思いました。
ヤフオクやTwitterを覗くと、皆さんが作出された超大型幼虫や、ギネス個体、超極短個体etc.....
努力の結晶を見ることが出来ます。


そのような、ブリードでしか出せない(自然界では決して見ることの出来ない)結果を出しているブリーダーさんを私は心底尊敬していますし、ワクワクさせて貰っています。

と同時に、それは他人の結果であって、その結果以上の個体を狙おうとするのはあまり自分にとって得では無いのかもしれない、と思いました。

他のブリーダーさんからは、自分の理想に近づくための材料として、そしてモチベ向上のいい刺激をもらいつつ、自分の理想とする軸は別にしっかりと持っておかなければ、他人の作った価値観に振り回されてしまう。

「巷では評価される超理想個体」を作れたとしても、自分の理想から外れていては
「嬉しいんだけど…脳汁出るほどじゃないなぁ…」

となって、もったいないですよね。

逆に、巷ではあまり評価されないような個体であっても、自分の理想に近づけたのなら、最高に嬉しいに決まっています。
(私の場合ウガンデンシスでよくあります。羽化個体に最高にテンション上がってツイートしても、周囲は「なにそれ?カナブン?」って感じで温度差が生まれるパターンですね。涙)

ということで、完全に自分用の備忘録ですが、私の理想とするヘラクレスをモリモリにまとめました。


【スペック】

・全長:170mm(以上)
・胸角長:117.3mm(以上)
・胸角率:69.0%(以上)
・胸角突起前:13.0mm(以上)
・前胸幅:35.0mm台(以下)
・胸角占有率:37.1%(以上)
・化け値:6000(以上)



【要素】

・胸角
→鬼長い
→基部の張り出し強いけど、前胸幅は狭い
→横形状は緩やかなアーチ
→先細りがなく、真っ直ぐに伸びる



・頭角
→適度に太い
→頭角突起は5個欲しい



・上翅
→前胸幅に合わせてコンパクト
→金色
→模様は線タイプではなく斑点タイプ



・全長よりも、形状の細かさ重視




【歴代種親と歴代羽化個体でイメージアップ】



①ボディの大きさに対する胸角の長さの理想

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無血統×AOUB.RUOGN-FF 162.5mm
角折れ状態で全長145mm、胸角率66.6%あった無血統♂にchaserさんの23Aをかけて「爆発長角」を狙ったライン。爆発性はないが狙い通り、前胸幅の狭い長角個体が羽化した。160mm台で前胸幅34.7mmという驚異のコンパクトさ。

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ミニチュア 136mm
歴代種親で最も小さい個体。全長136.1mmという小ささから、胸角率67.5%そして前胸幅31.3mmという圧倒的長角ミニボディ。
集団飼育個体群から130〜140mm台で胸角率66%越えが数頭出てきたので、ミニボディ&長角安定率は高そう。



②上から見た胸角の形状の理想

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ビートル王国さんから購入した163mm

残念ながら♂のペアリングが下手で、努力虚しく次世代に引き継げなかった♂。胸角突起前は13.3mm。
基部から先端までド派手に伸びた怪物級。標本はとってあるのでまた観察してみる。

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FF0F×FF0F136 165mm

歴代種親最高化け値を誇る個体。前胸幅37.5mmから伸びる胸角突起13.5mmの胸角は最高のバランス。
前胸前部〜胸角基部の境界が曖昧なほど、基部が太い。ボディも胸角の太さの割にはコンパクト。



③横から見た胸角の形状の理想


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UB67.0F.MD(ガルシア)×FF0FOAKS 155mm

歴代種親で最も好きな横形状を持っている個体。
分厚い基部から前にドッシリと伸び、緩やかなアーチを描く。先端もしっかりと詰まっている。
胸角突起も正三角形で、胸角に干渉せず非常にバランスがいい。



④頭角の形状の理想


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無血統×アンビタル零-零DM 133mm

当方羽化個体。幼虫最大体重が100gも満たない、非常に小さな個体だが、基部の張り出し、胸角突起、胸角先端の圧は最高峰。加えて凶悪ギザギザな頭角を持つ。立派な胸角を持つ大型個体は、ほとんどの場合、頭角はあまり発達しない。頭角にもこだわっていきたい。

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UB67.0F.MD(ガルシア)×FF0FOAKS 155mm

横形状でも紹介した個体。頭角基部付近の4つの発達に加えて、先端の細かい発達がある。加えて基部から先端にかけて太さがほぼ一定で非常にバランスがいい。



⑤上翅の模様、色合い


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U71-No,128 アンビタル零究極 

形状やサイズに着目すると、どうしても上翅の色合いは後回しになってしまう。ヘラクレスはサイズと形状、多くの亜種がいるため、あまり色合いには着目されないが、上翅が金色になるカブトムシはヘラクレスくらいである。そういう意味ではヘラクレスは色虫とも言える。世界一大きくて人気のカブトムシが、色虫でもあるなんて鬼に金棒である。

このような「黄色」より「金色」に近い色合いを固定化させたい。さらに斑点も無くし、完全なゴールドベタを拝みたい。








ひとまず、今思いつく理想はこんな感じです。
また思いついたら書き足します。

今回出した理想形状は、「片方が秀でているからもう片方は犠牲になっている」という状態です。例えばビートル王国さんの個体は、最高にカッコイイと思った方も少なくないと思います。しかし、この個体を横から見たらカッコイイというわけではありません。
前胸幅は広いし、ボディはデカい。1頭目に紹介した個体は、ボディは小さく胸角ですが、胸角は若干捻れていて細いし、美形とは言いにくい。


神は二物を与えず」というように、各要素は
トレードオフに近い関係性があることがわかります。
神は言います。「欲張るなよ」と。


しかし、欲張ってこそのブリード。所詮は自己満足の世界。全部極めて自分だけの超理想を追い求めるのがブリードの醍醐味であると私は考えます。YYさんのように、もっともっと、もっともっとブリードと、ヘラクレスと向き合い、ストイックに結果を追い求めること。そういうブリーダーになりたい。直感がたまたま当たったことを「自分の手柄」とせず、「なぜ当たったのか?」を突き詰めるようになりたい。まずサイズを狙うのではなく、基本的な形状にこだわっていきたい。

今回も読んで頂きありがとうございました。

お久しぶりです。satoMiです。
コロナ禍にて、仕事柄家に帰れず、思うように虫作業が出来ていない状況です…。

が、ブログをログインしてみたら、更新していない間にもかなりの方が見てくださっていたようなので、久々に更新します。





先週、1ヶ月ぶりに家に帰ることが出来、少し作業してきました。


幼虫を何頭かチェックしてみると、157gの個体が
2頭確認出来ました。

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孵化から約1年3ヶ月。飼育容器は小プラケです。
小プラケはパンやさんに比べて乾きやすい上
容量も少ないですが、何とか戦えそうです。

交換頻度や湿度、バクテリアのことを考えたりして最適解を見つけている最中です。


ちなみに種親は化け値5740FF0F×FF0F136
165mmで、角が太くて前胸幅が狭いという特徴があります。

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この個体の最大幼虫体重は156gなので、当方の個体はもう越えています。
幼虫の体は黄色を帯びてきていますが、直近の成長率を見るに、あと一伸びする気がします。欲を言えば
170g。小プラケで170g台を量産出来るようになれば最高です。
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♀親はT-REX×アンビタル零-零DMで、近ラインからは超低体重で胸角突起&頭角ゴッツゴツの個体が羽化していて、「正統派イケメン」の♂と「邪道イケメン」の血を持つ♀からはどんな個体が羽化するか、楽しみです。
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仕事柄帰れてはいませんが、時間はある上、トレーニング設備も整っているので運動だけは続けている毎日です。。
(以下、上裸にて閲覧注意)


































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ウエイトトレーニングは一切しないで自重のみでどこまでバキバキになれるか?という実験を2年半くらいやってます。

よく「自重なんてやっても筋肉つかない」と言われます。私も同意です。ゴツくて映える体が理想なら、迷わずウエイトをやるべきでしょう。


私は大掛かりな器具が不要で、どこでもトレーニングできる機能性点と、トレーニング自体がパフォーマンスになる面白さに惹かれて自重にこだわってますが、今後はどうなることか、、、、。

今年4月、こんなツイートをした。

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当方で、角の一部が金色になっているヘラクレスヘラクレスが羽化した、というものだ。亜種のオキシデンタリスには、前胸部に金色が現れる「ゴールドヘッド個体」があるが、この個体は紛れもなく有名ブリーダーさんから購入したヘラクレスヘラクレス同士の子である。特に♂親のほうは、ヘラクレスを飼育していない方でも知っているくらいの有名ブリーダーさんだ。
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胸角突起周辺がわずかに金色である。2021年8月1日撮影。

ツイートは、かなりの反響があった。が、「いいね」を見てみると、ヘラクレスのガチブリーダーさんからはあまり貰えていないようだった。「売ってください」というDMも1件来たが、ガチブリーダーさんでは無かった。


つまり、信ぴょう性に欠けるし、何年も、何百頭もヘラクレスを育てている人にとって、そんなおとぎ話は信じたくないのである。


多分、当方もそんなツイートが回ってきたら、
そんなバレバレのデマに俺が引っかかるとでも?
と思うハズだ。

しかし、これは紛れもなく本物である。


当方これからもブリーダーを続けていく予定なので、嘘をついて信用を落とすリスクを考えると割に合わない。あとかなり真剣に飼育しているので、プライド的にも、そんな突飛なガセネタを仕込む考えはない。


…信用して頂けただろうか…。。



信用して頂けたとして、角の一部が金色のヘラクレス(以下ゴールドホーン個体)が生まれた理由について、当方の推測を説明する。



ズバリ推測としては、
上翅の組織が、何らかの理由で胸角に転移したのではないか」というものだ。
これは研究者でも何でもない、社会人4年目、ヘラクレスブリーダー3年目の若造の推測だが、一応根拠はある。

次の写真を見ていただきたい。

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これは、当方で羽化させた163mmの個体である。
そして次。

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こちらはWaterさんから購入した個体。

では、次にゴールドホーン個体。

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この個体だけ、斑点状の小さなくぼみがあるのが確認出来るだろうか。当方にいる全てのヘラクレスの上翅を確認したが、同じようなくぼみがある個体はいなかった。

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こちらはゴールドホーン個体が羽化して間もない時。
ヘラクレスヘラクレスにしては、上翅の色がやけにオリーブっぽい金色をしている。通常個体は、もう少し黄色に近い金色が多いイメージがある。

エクアトリアヌスとも違う、オキシデンタリスとも違う、形容しにくい謎の金色である。


上翅のくぼみと、特殊な色合いに注目して、胸角を見てみる。

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画質は悪いが、金色の部分に上翅と同じような小さなくぼみがあるのがわかるだろうか。胸角突起周辺の、金色の部分周辺にのみ、この小さなくぼみが密集している。


以下の写真は他個体。
胸角突起周辺に小さなくぼみはなく、ツルっとしているのが普通である。

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以上が、上翅の組織転移説の推測。
他に推測があれば、コメントお願いします。


今後


ブリーダーならやっぱり考える。
全身ゴールデンヘラクレスの作出。


それは夢物語かも知れない。
だが、それでも試したくなるのがブリーダーであり、夢物語ほど燃えるのがブリーダーである。



ほぼ二等辺三角形のような超極短ヘラクレスだって、数年前には散々叩かれたのだ(出品者さんのヤフオクの質問欄はいつも荒れていた)。それでも現在は、多くの人の手に渡ったことで、「極短ヘラクレス」も普通に見かけるようになった。



もしかしたら5年後、角も上翅も金色な「ゴールデンヘラクレス」がヤフオクで買えるとも分からない。
少しの期待を持ちつつ、同腹♀がいないのでアウトブリードで次世代に繋げるつもりだ。



皆様も、よきブリードライフをお送りください。

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