去年5月頃から開始した2025年期のブリード個体の羽化が続々と始まっている。今期はかなりコンセプトを持ってブリードしたので、それの知見を書く。

文章多めになるので定期的に画像を挟みます。
2025年コンセプト
・オスメス関係なく全て2本羽化
(早期羽化のメスを除く)
・大型狙い、青紋系、ピカール系の3つに分けてライン管理
・目標管理数1000頭
・成虫の餌皿をヒノキ材で自作
・オスメス関係なく全て2本羽化
前期までは、交換本数が個体や気分によってマチマチだった。「外から見て大きそうだったら交換」「めんどくさいから1本羽化」などといったいい加減な管理をしているところがあった。
今までの経験から「気分による管理は、結局一番面倒になる」ことを痛感しているため、今期は全て2本羽化させると決めた。幼虫の頭幅を計測し、オスは2本目、メスは1本羽化…なども考えたが、計測の手間もあるので全て2本羽化させることを絶対のルールとした。
メスは1本羽化でもそこそこ大型は羽化するが、暴れ具合、劣化具合によっては35mm以下が羽化するとも珍しくない。メスも2本羽化させると39mmは普通に羽化する。
オスについては、今のところだが短歯の小型個体は1頭も羽化していない。今までの管理なら、1本羽化の小型個体が最初に羽化し、後から大歯の大型個体が羽化していた。今回は57mmの紫紺ピカールがオスの羽化第1号で、60mm超の個体もすぐに羽化。
1-2齢で1本目→3齢で2本目のボトルに入れるわけだが、大抵の個体は2本目に投入して1ヶ月程度で蛹室を作り、羽化を迎える流れだった。どのオスもほぼ同じようなルートで羽化するため、2本目での幼虫体重から羽化サイズをある程度予測出来た。

よく幼虫20g超えたら60mmが羽化する、とニジイロクワガタでは言われる。僕も今回の経験から、この意見の半分は賛成だ。
しかし、体重測定から羽化までの期間の長さによってはもちろん大きく変動するだろう。幼虫体重測定時から、羽化までの幼虫の動きを3パターンに分けるならば
①測定→成長→羽化
②測定→羽化
③測定→暴れ→羽化
となる。①ならほぼ確実に通説(20g超で60mm羽化)通りだろう。しかし②だと怪しく、③はほぼ無理、といった印象だ。2本目でコバエが湧いてマットが劣化してしまった場合も通説通りの羽化は厳しいだろう。
「どれだけ体重を載せられるか」よりも「どれだけ体重を減らさず羽化までいけるか」
という考えは未だに変わっていない。もちろん体重を載せられるに越したことはないが。
あと、今回幼虫体重23g以上の個体が現在15頭程度羽化しているのだが、ピカール系の羽化不全、蛹化中の死亡率が去年よりも明らかに上がった。ピカールは前胸部に強い光沢が載るパターンだが、光沢の他にも腹がワイドになりやすいという特徴がある。そのためピカール系は、非ピカール系よりも体重が体型に還元やすく、羽化も難しいということだと思う。
体重を一定以上載せると羽化不全が連発する、というのは、大型極太を狙うヘラクレスヘラクレスのブリードでも痛感したことだ。その閾値が、ピカール系のニジイロクワガタにおいては23gということにしておく。

ヘラクレスに専念していた時期もありました
ちなみにピカール系(前胸部に光沢のあるパターンは全てこの総称でよぶこととする)でも特にゴールドピカールとグリーンピカールは腹がワイドになる傾向が強い。紫紺ピカールはなりやすいラインとなりにくいラインがあって、青系の紫紺ピカールはなりにくい印象だ。グリーンピカールと紫紺ピカールのかけあわせも比較的ボディはシャープ寄り。
ピカール自己最大羽化個体の66.1mmは紫紺ピカールとグリーンピカールのかけあわせだった。流石に66mm超のピカールなので腹は相当にワイドだが、完品羽化している。もし65mm超のピカールを完品羽化させたいならば、ゴールドピカールはあまりオススメしない。

66.1mmの紫紺グリーンピカール完品。もうこれ以上のピカールは出せる気がしません
・大型狙い、青紋系、ピカール系の3つに分けてライン管理
GOKUSAISHIKIでは、ブリードする個体の全てに管理番号を振っている。例えば2025年に種親となる1頭目のオスならば「501」となり、そのオスに1番目にかけたメスとのラインならば「501A」となる。一件面倒臭そうだが、ルール化は結局一番楽であり、見返しやすくもあるのだ。
今までは全てのライン関係なく、オスに指定した順番に番号を降っていたのだが、2025年は
501-520 大型狙い
521-540 青紋系
541-560 ピカール系
561-その他
とした。これによって意外にもすごく管理しやすくなった。例えば採卵時、前まではいちいち管理番号を確認するためにノートを見なければいけなかったが、これにより「ざっくりしたアタリ」を付けることが出来る。「525か…じゃあ青紋系の何かだな」など。これは羽化ボトルの判断にも役に立つ。
「なんかピカール系羽化不全多いな…」「青紋系はやたら成長率高い」「大型狙いのオスはまだ羽化始まってないな」といった判断がすぐに出来るのは、気づきを得やすい。2026年度も引き続きこのスタイルを採用する。
・目標管理数1000頭
前までの飼育数は「ラックに載りきる限界まで」などと
していたが、半端に飼育した2000頭よりも、しっかりと管理をした1000頭のほうが飼育レベルは高くなるだろうと思ったので、1000頭までと決めてブリードした。1000頭なら余裕と思ったが、青紋紫紺の採卵数が芳しくなく、案外1000頭到達までには時間がかかった。780頭までは頭数を数えていたが、途中でやめた。おそらく1000頭は到達したはずだ。
また、ここでも番号によるライン管理法が役に立った。何系の幼虫が何頭採れたかが計算しやすいのだ。
スマホのメモとノートで数えた結果、ピカールが若干多いがバランスのよい割合で採れたと思っている。

・成虫の餌皿をヒノキ材で自作
これはオマケ程度に。今までの餌皿はSPF材を使っていたが、トビムシ?やダニが湧きやすかった。今回分厚いヒノキで作ってみたら、害虫被害が極端に減った。ヒノキはそこまで値段も高くなく長持ちもしやすそうなので、2026年も採用。

安定の5流クオリティ
さて、この記事はINSECTPORT TOKYOに向かう途中の車内で書いている。年に2回、主催者のセルヴォラン君によって集められた出展者が日本各地から集う。標本屋、生き虫屋が多いが、お菓子屋さんやバーをやられている方も出展する、他の即売会とはちょっと違った雰囲気のあるイベントだ。

僕は現在ニジイロクワガタしか育てていないし集めないと決めている(書いていて、何でそんなことしてんの?と思った)が、出展者さん達のブースをまわるとどうしても欲しくなってしまう。糞中、オサムシ、蛾、カナブン、ハナムグリ…欲しい!!でも今はニジイロクワガタに力を入れるんだ…!そうだろ!?と自分に言い聞かせる。
GOKUSAISHIKIがイベントに出展させて頂ける機会は年に数回程度だ。特に前回から日が空くこのINSECTPORTは、僕にとって本当に楽しく、酸欠になるくらい好きなことを話せる大切なイベントだ。
今日は虫の話、全然虫関係ない話沢山しましょう!!皆様のお越しを心よりお待ちしております!!


文章多めになるので定期的に画像を挟みます。
2025年コンセプト
・オスメス関係なく全て2本羽化
(早期羽化のメスを除く)
・大型狙い、青紋系、ピカール系の3つに分けてライン管理
・目標管理数1000頭
・成虫の餌皿をヒノキ材で自作
・オスメス関係なく全て2本羽化
前期までは、交換本数が個体や気分によってマチマチだった。「外から見て大きそうだったら交換」「めんどくさいから1本羽化」などといったいい加減な管理をしているところがあった。
今までの経験から「気分による管理は、結局一番面倒になる」ことを痛感しているため、今期は全て2本羽化させると決めた。幼虫の頭幅を計測し、オスは2本目、メスは1本羽化…なども考えたが、計測の手間もあるので全て2本羽化させることを絶対のルールとした。
メスは1本羽化でもそこそこ大型は羽化するが、暴れ具合、劣化具合によっては35mm以下が羽化するとも珍しくない。メスも2本羽化させると39mmは普通に羽化する。
オスについては、今のところだが短歯の小型個体は1頭も羽化していない。今までの管理なら、1本羽化の小型個体が最初に羽化し、後から大歯の大型個体が羽化していた。今回は57mmの紫紺ピカールがオスの羽化第1号で、60mm超の個体もすぐに羽化。
1-2齢で1本目→3齢で2本目のボトルに入れるわけだが、大抵の個体は2本目に投入して1ヶ月程度で蛹室を作り、羽化を迎える流れだった。どのオスもほぼ同じようなルートで羽化するため、2本目での幼虫体重から羽化サイズをある程度予測出来た。

よく幼虫20g超えたら60mmが羽化する、とニジイロクワガタでは言われる。僕も今回の経験から、この意見の半分は賛成だ。
しかし、体重測定から羽化までの期間の長さによってはもちろん大きく変動するだろう。幼虫体重測定時から、羽化までの幼虫の動きを3パターンに分けるならば
①測定→成長→羽化
②測定→羽化
③測定→暴れ→羽化
となる。①ならほぼ確実に通説(20g超で60mm羽化)通りだろう。しかし②だと怪しく、③はほぼ無理、といった印象だ。2本目でコバエが湧いてマットが劣化してしまった場合も通説通りの羽化は厳しいだろう。
「どれだけ体重を載せられるか」よりも「どれだけ体重を減らさず羽化までいけるか」
という考えは未だに変わっていない。もちろん体重を載せられるに越したことはないが。
あと、今回幼虫体重23g以上の個体が現在15頭程度羽化しているのだが、ピカール系の羽化不全、蛹化中の死亡率が去年よりも明らかに上がった。ピカールは前胸部に強い光沢が載るパターンだが、光沢の他にも腹がワイドになりやすいという特徴がある。そのためピカール系は、非ピカール系よりも体重が体型に還元やすく、羽化も難しいということだと思う。
体重を一定以上載せると羽化不全が連発する、というのは、大型極太を狙うヘラクレスヘラクレスのブリードでも痛感したことだ。その閾値が、ピカール系のニジイロクワガタにおいては23gということにしておく。

ヘラクレスに専念していた時期もありました
ちなみにピカール系(前胸部に光沢のあるパターンは全てこの総称でよぶこととする)でも特にゴールドピカールとグリーンピカールは腹がワイドになる傾向が強い。紫紺ピカールはなりやすいラインとなりにくいラインがあって、青系の紫紺ピカールはなりにくい印象だ。グリーンピカールと紫紺ピカールのかけあわせも比較的ボディはシャープ寄り。
ピカール自己最大羽化個体の66.1mmは紫紺ピカールとグリーンピカールのかけあわせだった。流石に66mm超のピカールなので腹は相当にワイドだが、完品羽化している。もし65mm超のピカールを完品羽化させたいならば、ゴールドピカールはあまりオススメしない。

66.1mmの紫紺グリーンピカール完品。もうこれ以上のピカールは出せる気がしません
・大型狙い、青紋系、ピカール系の3つに分けてライン管理
GOKUSAISHIKIでは、ブリードする個体の全てに管理番号を振っている。例えば2025年に種親となる1頭目のオスならば「501」となり、そのオスに1番目にかけたメスとのラインならば「501A」となる。一件面倒臭そうだが、ルール化は結局一番楽であり、見返しやすくもあるのだ。
今までは全てのライン関係なく、オスに指定した順番に番号を降っていたのだが、2025年は
501-520 大型狙い
521-540 青紋系
541-560 ピカール系
561-その他
とした。これによって意外にもすごく管理しやすくなった。例えば採卵時、前まではいちいち管理番号を確認するためにノートを見なければいけなかったが、これにより「ざっくりしたアタリ」を付けることが出来る。「525か…じゃあ青紋系の何かだな」など。これは羽化ボトルの判断にも役に立つ。
「なんかピカール系羽化不全多いな…」「青紋系はやたら成長率高い」「大型狙いのオスはまだ羽化始まってないな」といった判断がすぐに出来るのは、気づきを得やすい。2026年度も引き続きこのスタイルを採用する。
・目標管理数1000頭
前までの飼育数は「ラックに載りきる限界まで」などと
していたが、半端に飼育した2000頭よりも、しっかりと管理をした1000頭のほうが飼育レベルは高くなるだろうと思ったので、1000頭までと決めてブリードした。1000頭なら余裕と思ったが、青紋紫紺の採卵数が芳しくなく、案外1000頭到達までには時間がかかった。780頭までは頭数を数えていたが、途中でやめた。おそらく1000頭は到達したはずだ。
また、ここでも番号によるライン管理法が役に立った。何系の幼虫が何頭採れたかが計算しやすいのだ。
スマホのメモとノートで数えた結果、ピカールが若干多いがバランスのよい割合で採れたと思っている。

・成虫の餌皿をヒノキ材で自作
これはオマケ程度に。今までの餌皿はSPF材を使っていたが、トビムシ?やダニが湧きやすかった。今回分厚いヒノキで作ってみたら、害虫被害が極端に減った。ヒノキはそこまで値段も高くなく長持ちもしやすそうなので、2026年も採用。

安定の5流クオリティ
さて、この記事はINSECTPORT TOKYOに向かう途中の車内で書いている。年に2回、主催者のセルヴォラン君によって集められた出展者が日本各地から集う。標本屋、生き虫屋が多いが、お菓子屋さんやバーをやられている方も出展する、他の即売会とはちょっと違った雰囲気のあるイベントだ。

僕は現在ニジイロクワガタしか育てていないし集めないと決めている(書いていて、何でそんなことしてんの?と思った)が、出展者さん達のブースをまわるとどうしても欲しくなってしまう。糞中、オサムシ、蛾、カナブン、ハナムグリ…欲しい!!でも今はニジイロクワガタに力を入れるんだ…!そうだろ!?と自分に言い聞かせる。
GOKUSAISHIKIがイベントに出展させて頂ける機会は年に数回程度だ。特に前回から日が空くこのINSECTPORTは、僕にとって本当に楽しく、酸欠になるくらい好きなことを話せる大切なイベントだ。
今日は虫の話、全然虫関係ない話沢山しましょう!!皆様のお越しを心よりお待ちしております!!

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