2025年も今日で最後となる。やはり、酷暑を終えたあとは一瞬であった。去年も同じようなことを言っていた。今年も振り返ってみようと思う。
飼育
2025年は「少なく、しかしより良く」をテーマとし、
去年よりもだいぶ減らした1000頭をしっかり飼育することにした。
飼育方法に関しては、去年と比べてかなりシンプルにした。幼虫飼育は特に、様々なメーカーのマットや菌糸を使った去年の結果を元に、最も成長率が高かった条件に絞った。
去年はブリードルームに入るだけ、幼虫が採れるだけ飼育しようとしていたため、手をかけられない1本返しの小さな個体を量産した。将来性を見据えていない組み合わせも試したりしていた。
これではよくないと思い、今所有している個体の組み合わせを色々考え、片っ端からノートに書き出した。朝からコメダ珈琲で組み合わせを考えているのは幸福な時間であった。
また、採卵をやめて幼虫割り出しにした。こうすることで、採卵の苦労(小さい卵を薄茶色のマットから見つけるのは本当に疲れるのだ)を無くし、ある程度育った幼虫だけを採ればよくなる。
デメリットは、恐らく採卵するよりも採れる個体数は減る(メスが食べたり潰したりする可能性)ことだが、それは産卵セット数を増やすことでカバーした。1メスから採れる幼虫数は少ないが、多くのメスを用いることのメリットはある。それは、ハズレのメスを引いてしまった時のリスク分散にもなる。
羽化不全や死亡率の高いラインというのはある。例えば去年、青紋レッドホワイトアイに青紋系のメスを4頭と、レッド ホワイトアイのメスを1頭かけあわせた。結果は青紋系のメスの卵は全て腐り、レッド ホワイトアイのメスは大量に産卵し、65mm以上の強健なオスが羽化した。血の相性があるのだ。
青紋紫紺等でも、パターンによって産卵しやすかったりしにくかったりがある。多くのメスを用いることで、ハズレメスのリスクを回避している。
飼育ラインは、特に青紋派生系を増やした。去年の青紋紫紺の種親は2頭だけだったが、今年は5頭ほどいる。全て遺伝子的には同じ(近い)が、色の出方はかなり違う。
羽化個体ベストは1mm程更新し、66.5mmがベストとなった。67mmは越えたと思っていたので少し残念である。コツも掴み始めたので、来年は70mm。…去年も同じこと言ってたような…。
幼虫体重は、26gが最重量だったのを更新し、28.2gがベストとなった。嬉しかったが、2本目に投入してすぐ蛹室を作るのか、もう少し食べるのか、暴れだすのかは幼虫次第だ。もちろん環境によってある程度誘導することは出来るだろうけれど。
測定時10gで、60mmを越えた個体もいるし、26gまで育って60mmだった個体もいる。あまりアテにならないと言えばならない。2本目でどうにか暴れさせない方法を模索したい。

66.5mmよりも衝撃だったのが、紫紺グリーンピカール(前胸光沢のある個体)で羽化した66.1mmだ。ピカールというのは非ピカールと比べてボディが横に広く、アゴも伸びにくい傾向にある。そんなピカールで完品66mmオーバーとなったので、迫力でいえばダントツトップの個体だった。



左 65mm 右66.1mm
イベント
2025年はインセクトポートに2回、SBに3回出展させて頂いた。去年よりも「ブログ読んでます」と言って下さる方が多かった。有難い限りである。
今年はビッグサイトで開催されるデザフェスに行ったりして、魅力的なブースの展示を色々と見てきた。ゴクサイシキのブースは、あまりにも簡素かつ素朴で味気なかった。来年はもっといいものにするために色々と考えている。
生体は、イベント前にブログでリストを作って公開した。これによって「ブログで紹介していたあの個体いますか?」といったお問い合わせも頂けた。リスト公開は来年も続けようと思う。
そして、販売する生体は、当然だが全て自分で飼育し、「ルーツや兄弟の羽化傾向を、自信を持って説明出来る」ものだけを持って行く。これは変わらない。
外見には現れていないが遺伝子は半分持っている「ヘテロ」は理解してもらうのに少々ややこしいかもしれないので、基本的には持っていかない。幼虫も売らない。幼虫だと、万が一別ラインが混入してしまっても弾けないし、羽化しないと色傾向が分からないからである。
ブルー問題
青っぽい発色の紫紺派生パターンの個体をブルーと呼ぶのは適切か?オリジナルネームを付けるのは適切か?問題について。年末にかなり熱い議論となった。
これについての当方の考えは変わらず、
「名付けについて良し悪しを決める団体等がないため、ブリーダーが自由な名前を付けたらいい。しかし、僕は付けない。
理由は、青っぽい紫紺については、インライン、アウトラインとブリードをしてみた経験から遺伝子的に紫紺と大きな差異はないとし、紫紺(青系)等とするのが今のところ適切ではないか?」と考えているからだ。
青っぽい紫紺を誰がブルーと呼んでも、オリジナルネームを付けてもいいのだ。だが、個人的にそれは適しているとは思わない。そんな具合である。
これからあと5世代くらいインブリードし、更に青みに磨きがかかったとか、別色(ダークレッド、ノーマル等)とアウトブリードしたら今とは違った結果になった等の変化が起これば、また考えを改めるかもしれない。
そして、僕は正しい正しくない、いい悪い等といった議論(もはや喧嘩)は好きではない。正直あまり興味もない。
色虫なのだから、言葉ではなく虫で判断しようぜ!!
と思っている節もある。このブルー問題、どうしたらいいか…と色々考えた結果、
①「ブルー」と名が付けられ、流通している個体
②「オリジナルネーム」が付けられ、流通している個体
③ゴクサイシキが管理している紫紺(青系)
④仲間の管理している紫紺(青系)
を入手し、全て当方の一眼レフと照明を用いて同条件で撮影するのがいいのではないかと結論が出た。だからブルーは適していません!とか、そういう話ではなく「オリジナルネームとそうでないもので、どれくらい違いがあるのか」を皆様に見ていただいて、各々に判断をおまかせするというものだ。
やはりオリジナルネームのほうが青い!と思われればオリジナルネームのほうに価値があるし、うーん…紫紺(青系)と一緒じゃね?と思われれば買われなければよい。
そして、見た目だけで判断するのはまだ早いと思う
(ニジイロクワガタは見た目だけで分からないことが多すぎるのだ)ので、それらの個体を
①インブリード
②青くない普通の紫紺とアウトブリード
③全く別の色とアウトブリード
までやれたらいいなと思う。
青っぽい紫紺のよび方を匿名アンケートで判断するのは、正直僕からしたらあまり意味はない。青い個体が届きました!というレビューも、遺伝子的にどのような状態にあるのかの判断にはならない。飼育してみないとなんともいえないのである(飼育してみても、なんともいえないこともあるけれど)。
最後に、僕が青っぽい紫紺をなぜこんなにブルーとよぶことに抵抗があるかを考えてみた。
それは恐らく、他とあまり遺伝的差異のない個体にオリジナルネームが付けられ、それらが高額で取引されることでオリジナルネームを付けることが流行し、オリジナルネームのインフレが進んで何が何やら分からなくなってしまうことを恐れているからではないかと思う。
僕も、オリジナルネームを付けようと思ったら付けられる。僕の自由だ。手始めにまず青紋紫紺の3パターン全てにオリジナルネームを付けるし、青紋レッドも固定化したらオリジナルネームを付け、ダークレッド青紋も固定化したらオリジナルネームを付ける。
ダークレッド青紋ホワイトアイが完成したらオリジナルネームを付け、ダークレッド青紋ホワイトアイと青紋紫紺ホワイトアイのアウトラインにオリジナルネームを付ける。ざっと8ラインにオリジナルネームが付与される見通しだ。
おっと、紫紺グリーンピカールにもオリジナルネームを付けなければ。この組み合わせで羽化する色彩変異は多いからな。紫紺とグリーン、紫紺とレッド、紫紺とダークレッド、紫紺とノーマル…を掛け合わせると、更にオリジナルネームは増える。
一度落ち着いて、ふと考える。僕が好きなようにオリジナルネームを付けること、
それはブリード界隈にとって利となるのだろうか?
全てはそこなのだ。違った色が出る度にオリジナルネームを付けていたら100は軽く越えるだろう。それは今後ブリードを楽しむ人々にとって利となるのか?利となる、と判断したら僕もオリジナルネームを付けるかもしれない。が、その予定は今の所はない。
興味のない人にとって、こんな議論は不快でしかないだろう。本当に申し訳ない。言葉はもういい。色虫なんだし、虫を見よう。実践といこう。
飼育
2025年は「少なく、しかしより良く」をテーマとし、
去年よりもだいぶ減らした1000頭をしっかり飼育することにした。
飼育方法に関しては、去年と比べてかなりシンプルにした。幼虫飼育は特に、様々なメーカーのマットや菌糸を使った去年の結果を元に、最も成長率が高かった条件に絞った。
去年はブリードルームに入るだけ、幼虫が採れるだけ飼育しようとしていたため、手をかけられない1本返しの小さな個体を量産した。将来性を見据えていない組み合わせも試したりしていた。
これではよくないと思い、今所有している個体の組み合わせを色々考え、片っ端からノートに書き出した。朝からコメダ珈琲で組み合わせを考えているのは幸福な時間であった。
また、採卵をやめて幼虫割り出しにした。こうすることで、採卵の苦労(小さい卵を薄茶色のマットから見つけるのは本当に疲れるのだ)を無くし、ある程度育った幼虫だけを採ればよくなる。
デメリットは、恐らく採卵するよりも採れる個体数は減る(メスが食べたり潰したりする可能性)ことだが、それは産卵セット数を増やすことでカバーした。1メスから採れる幼虫数は少ないが、多くのメスを用いることのメリットはある。それは、ハズレのメスを引いてしまった時のリスク分散にもなる。
羽化不全や死亡率の高いラインというのはある。例えば去年、青紋レッドホワイトアイに青紋系のメスを4頭と、レッド ホワイトアイのメスを1頭かけあわせた。結果は青紋系のメスの卵は全て腐り、レッド ホワイトアイのメスは大量に産卵し、65mm以上の強健なオスが羽化した。血の相性があるのだ。
青紋紫紺等でも、パターンによって産卵しやすかったりしにくかったりがある。多くのメスを用いることで、ハズレメスのリスクを回避している。
飼育ラインは、特に青紋派生系を増やした。去年の青紋紫紺の種親は2頭だけだったが、今年は5頭ほどいる。全て遺伝子的には同じ(近い)が、色の出方はかなり違う。
羽化個体ベストは1mm程更新し、66.5mmがベストとなった。67mmは越えたと思っていたので少し残念である。コツも掴み始めたので、来年は70mm。…去年も同じこと言ってたような…。
幼虫体重は、26gが最重量だったのを更新し、28.2gがベストとなった。嬉しかったが、2本目に投入してすぐ蛹室を作るのか、もう少し食べるのか、暴れだすのかは幼虫次第だ。もちろん環境によってある程度誘導することは出来るだろうけれど。
測定時10gで、60mmを越えた個体もいるし、26gまで育って60mmだった個体もいる。あまりアテにならないと言えばならない。2本目でどうにか暴れさせない方法を模索したい。

66.5mmよりも衝撃だったのが、紫紺グリーンピカール(前胸光沢のある個体)で羽化した66.1mmだ。ピカールというのは非ピカールと比べてボディが横に広く、アゴも伸びにくい傾向にある。そんなピカールで完品66mmオーバーとなったので、迫力でいえばダントツトップの個体だった。



左 65mm 右66.1mm
イベント
2025年はインセクトポートに2回、SBに3回出展させて頂いた。去年よりも「ブログ読んでます」と言って下さる方が多かった。有難い限りである。
今年はビッグサイトで開催されるデザフェスに行ったりして、魅力的なブースの展示を色々と見てきた。ゴクサイシキのブースは、あまりにも簡素かつ素朴で味気なかった。来年はもっといいものにするために色々と考えている。
生体は、イベント前にブログでリストを作って公開した。これによって「ブログで紹介していたあの個体いますか?」といったお問い合わせも頂けた。リスト公開は来年も続けようと思う。
そして、販売する生体は、当然だが全て自分で飼育し、「ルーツや兄弟の羽化傾向を、自信を持って説明出来る」ものだけを持って行く。これは変わらない。
外見には現れていないが遺伝子は半分持っている「ヘテロ」は理解してもらうのに少々ややこしいかもしれないので、基本的には持っていかない。幼虫も売らない。幼虫だと、万が一別ラインが混入してしまっても弾けないし、羽化しないと色傾向が分からないからである。
ブルー問題
青っぽい発色の紫紺派生パターンの個体をブルーと呼ぶのは適切か?オリジナルネームを付けるのは適切か?問題について。年末にかなり熱い議論となった。
これについての当方の考えは変わらず、
「名付けについて良し悪しを決める団体等がないため、ブリーダーが自由な名前を付けたらいい。しかし、僕は付けない。
理由は、青っぽい紫紺については、インライン、アウトラインとブリードをしてみた経験から遺伝子的に紫紺と大きな差異はないとし、紫紺(青系)等とするのが今のところ適切ではないか?」と考えているからだ。
青っぽい紫紺を誰がブルーと呼んでも、オリジナルネームを付けてもいいのだ。だが、個人的にそれは適しているとは思わない。そんな具合である。
これからあと5世代くらいインブリードし、更に青みに磨きがかかったとか、別色(ダークレッド、ノーマル等)とアウトブリードしたら今とは違った結果になった等の変化が起これば、また考えを改めるかもしれない。
そして、僕は正しい正しくない、いい悪い等といった議論(もはや喧嘩)は好きではない。正直あまり興味もない。
色虫なのだから、言葉ではなく虫で判断しようぜ!!
と思っている節もある。このブルー問題、どうしたらいいか…と色々考えた結果、
①「ブルー」と名が付けられ、流通している個体
②「オリジナルネーム」が付けられ、流通している個体
③ゴクサイシキが管理している紫紺(青系)
④仲間の管理している紫紺(青系)
を入手し、全て当方の一眼レフと照明を用いて同条件で撮影するのがいいのではないかと結論が出た。だからブルーは適していません!とか、そういう話ではなく「オリジナルネームとそうでないもので、どれくらい違いがあるのか」を皆様に見ていただいて、各々に判断をおまかせするというものだ。
やはりオリジナルネームのほうが青い!と思われればオリジナルネームのほうに価値があるし、うーん…紫紺(青系)と一緒じゃね?と思われれば買われなければよい。
そして、見た目だけで判断するのはまだ早いと思う
(ニジイロクワガタは見た目だけで分からないことが多すぎるのだ)ので、それらの個体を
①インブリード
②青くない普通の紫紺とアウトブリード
③全く別の色とアウトブリード
までやれたらいいなと思う。
青っぽい紫紺のよび方を匿名アンケートで判断するのは、正直僕からしたらあまり意味はない。青い個体が届きました!というレビューも、遺伝子的にどのような状態にあるのかの判断にはならない。飼育してみないとなんともいえないのである(飼育してみても、なんともいえないこともあるけれど)。
最後に、僕が青っぽい紫紺をなぜこんなにブルーとよぶことに抵抗があるかを考えてみた。
それは恐らく、他とあまり遺伝的差異のない個体にオリジナルネームが付けられ、それらが高額で取引されることでオリジナルネームを付けることが流行し、オリジナルネームのインフレが進んで何が何やら分からなくなってしまうことを恐れているからではないかと思う。
僕も、オリジナルネームを付けようと思ったら付けられる。僕の自由だ。手始めにまず青紋紫紺の3パターン全てにオリジナルネームを付けるし、青紋レッドも固定化したらオリジナルネームを付け、ダークレッド青紋も固定化したらオリジナルネームを付ける。
ダークレッド青紋ホワイトアイが完成したらオリジナルネームを付け、ダークレッド青紋ホワイトアイと青紋紫紺ホワイトアイのアウトラインにオリジナルネームを付ける。ざっと8ラインにオリジナルネームが付与される見通しだ。
おっと、紫紺グリーンピカールにもオリジナルネームを付けなければ。この組み合わせで羽化する色彩変異は多いからな。紫紺とグリーン、紫紺とレッド、紫紺とダークレッド、紫紺とノーマル…を掛け合わせると、更にオリジナルネームは増える。
一度落ち着いて、ふと考える。僕が好きなようにオリジナルネームを付けること、
それはブリード界隈にとって利となるのだろうか?
全てはそこなのだ。違った色が出る度にオリジナルネームを付けていたら100は軽く越えるだろう。それは今後ブリードを楽しむ人々にとって利となるのか?利となる、と判断したら僕もオリジナルネームを付けるかもしれない。が、その予定は今の所はない。
興味のない人にとって、こんな議論は不快でしかないだろう。本当に申し訳ない。言葉はもういい。色虫なんだし、虫を見よう。実践といこう。















