2024年11月

今年から、種親を通し番号で管理している。202「4」年ブリード開始の「○○」番目、という意味で「4○○」となっている。メスは、かけた順にアルファベットをつけ、ライン名は「425A」というような形になる。そしてこの個体は丁度「470」。今年70番目に選んだ種親だ。流石に多すぎた。結局種親にしなかった個体も含まれているが、70頭は多すぎるし、複雑になり過ぎるのもよくない。2025年の種親は30頭程度に抑え、かけるメスを増やしていく方針をとる予定である。

 

70番目に選んだ種親はこの個体。青紋。

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全長59.6mmとそこそこ大きく、スリムでアゴも長く伸びきっている。サイズ狙いには適しているだろう。青紋の大型個体は特にスリムな個体が多く、それが累代(F17)を重ねても血が存続出来ている理由か…と思ったが、翅パカや突然死が多いのは間違いない。

 

思えば青紋と別色をかけあわせたアウトラインの翅パカ率は、なんと0%だった。青紋特有のスリムさは失われたが、翅パカと突然死はなく、血の入れ替えが有効に働いたからかもしれない。

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そして色だが、青面積がかなり広い。赤は外側に薄らとしかない。左上翅のほうが、右上翅よりも青面積が広い(赤面積が少ない)。この特徴は当方の飼育する青紋ラインも同様に確認できる。理由は不明。
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ヤフオクの相場的には、青面積が広ければ広いほど人気(高値)の傾向があるが、当方としては青赤緑が均等に混ざった個体のほうが好みである。赤があるから青が引き立つ理論である。下の個体のような感じで。

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では青面積の広い青紋が欲しくないかと言うと、喉から手が出るほどほしい。涎が出るほど欲しい。ヤフオクでかなり戦ったが、それを上回る猛者がいて、「お前にゃかなわねぇよ」という思いで譲ってしまった。

 

やはり全面積青、というのは、好きな人にとっては魅力的すぎるし、ニジイロクワガタの到達点とも言えるだろう。「ニジイロクワガタの青=嘘」という風潮があったのが今では懐かしい。

 

この個体は青紋のアウトラインと、ヘテロ青紋との掛け合わせに活躍してもらう予定。別色とかけて一からヘテロ青紋ラインを作るのもいいかもしれない。である。

先日このような投稿をした。

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すると、ニジイロブリーダーの仲間からは「この書き方だと、このパターン=ブルー系という認識になるので書き改めたほうがいい」という趣旨のことを言われた。確かに、読み直すと「このパターンはブルー系というのか」と解釈されるかもしれない。

 

個人的な考えでは、このパターンはまだ紫紺の領域を出ておらず、「紫紺の途中で生まれた紫紺とは別の色」という認識で、紫紺(青系)と表現するのが今のところ適しているのではないか、と考えている。そのためブログや、ヤフオク出品の際、このパターンは「紫紺(青系)」と表記することにしている。

 

そのため、自分の考えにそぐわないこの投稿は削除した。「自分の考えにそぐわないから」、この投稿は削除した。

 

一方で、このようなパターンを「ブルー」「ブルー系」「青系」と表現する人もいる。ヤフオクで「ニジイロクワガタ ブルー」と検索してみると、同様なパターンの出品がある。ではそれらが悪いのかというと、そうではないと思う。少なくとも僕は、悪いということは出来ない。

 

実際、僕が「紫紺(青系)」と表現する今回のパターンは、上翅中央に青い面積がある。部分的とはいえ、紫紺とは違った発色をしているので、これを「ブルー」と表現しても不自然ではない。妥当、最適とは言えなくとも、不自然ではない。

 

しかし「名前が独り歩きする危惧」はある。ブリーダーの仲間はそれを心配してくれたのではないかと思う。「名前の独り歩き」による危惧とは、名前ばかり豪華になることで、実物と齟齬が生まれてしまうことだ(言葉は今作った)。

 

正直な話をすると、「ブルー系」と表現したほうが高値で取引される傾向がある。少なくともそういう時期があった。だから僕も「ブルー系」と表記して出品してもいいのだけれど…やはりしたくない。「僕は」したくないのであって、誰かがブルー系と呼んでいることを悪いとは思わない。

 

そもそも、累代するごとに少しずつ変化する色パターンに、ぴったりの名前をつけるのは不可能だろう。それに個体差もある。どこからどこまでが「紫紺」でどれくらい青みがあれば「紫紺(青系)」とするのか…それらを明確にするのはあまりに難しい。

 

これは「紫紺グリーン」にも同様なことがいえる。

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「紫紺グリーン」は、紫紺とグリーンをかけあわせたパターンの総称として、僕が呼んでいる。このように、紫紺とグリーンが見て確認出来る個体なら話は簡単だ。しかし、次のようなパターンはどうだろう。

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紫がほとんど確認出来ないが、これらのパターンも片親に紫紺が入った1代目だ。これらも僕は「紫紺グリーン」としている。なぜなら紫紺は、混ぜると次世代、その次世代に紫紺の発色が現れることがあり、いずれは紫紺化してしまう可能性がある。

 

だから、「見た目は限りなくグリーンだが実は紫紺をかけている」個体を「グリーン」として出品することは、紫紺の混ざりがないグリーン血統を絶やしてしまう危険性がある。

 

だから、どれだけ紫紺が出ていなくとも、紫紺とかけあわせた個体は「紫紺グリーン」と呼ぶようにしている。説明欄にも記述するし、親の記録も詳細に書いて残している。

 

とはいえ紫紺も、1999年に生きてオーストラリアから輸入された個体の改良の結果生まれたパターンであり、今存在する全てのパターンはここから始まっている。グリーンもレッドもダークレッドも紫紺も青紋もピカールもホワイトアイも、生きて日本に持ち込まれた(恐らく)数頭の個体から派生している。

 

そう考えると、それらのパターンに明確な差はなく、全てが一緒に思えてくる。それにグリーンひとつとっても、完全にグリーンな個体は相当稀で、大抵薄らとレッドが混じるし、スーパーレッドもグリーンが混じる。これらを線引きするところはどこなんだろうか?考えていたら全ての境界線が曖昧になった。

 

このように定義が曖昧で、明確にしにくい色の言語的表現をどのようにしていくかというのは、人によって異なるだろうし、誰かが規則を作って決められるようなことでもないと思う。それでも今の現状を、別の現状と一時的に分けるために「名付け」が必要なのだと思う。独り歩きするような名前であってはならないが、現状と区別するために別の名前をつけることは必要だ。何度も言うがこの辺りの認識は人によって異なるし、明確に線引きをして一本化することは不可能だ。

 

ただ、少なくとも「このような色、パターンはこういう観点から、僕はこのように表現しています」と説明することは出来る。そしてそれを欠かさず、なるべく第三者との齟齬がないように努めることは出来る。それが唯一出来ることな気がする。

 

僕個人としては、僕が育てた個体を、対価を払って購入してくださった方にガッカリして欲しくないと考えている。独り歩きするような名前を付けたり、青っぽく見える撮影、画像編集を行って、実物とかけ離れた出品をするのは絶対に避けたいと思っている。そのような出品をすれば一時は儲かるだろう。が、信用を損なってすぐに売れなくなるのは目に見えている。ニジイロクワガタは、そんな扱いをされる浅い虫ではない。

 

ニジイロクワガタは面白いし、深い。今年は100ライン以上組んでメタルラック一杯の幼虫がいるが、それでもまだ作りたいパターンはある。決して、一時稼げたらそれでOKというような規模の虫ではない。

 

色パターンを明確に線引きできない特性上、僕と第三者の齟齬を完全に払拭するのは不可能だ。しかし、ブリーダーとして、第三者に売るとなれば、限りなく齟齬を少なくする努力はするべきだと僕は思う。それは、独り歩きするような名前を付けないとか、色の言語的説明をなるべく詳細にしたり、肉眼で見た時に近い色で撮影した写真を掲載する、といったことだ。頑固親父の意地のようなものかもしれないが、そのようなこだわりは持っていたい。少なくとも僕は。

紫紺とグリーンが混ざったパターンが、よくヤフオクで見られるようになった。去年はこのパターンを「特殊系」と呼ぶ人が多くいた気がする。個人的に、なんと呼ぶか、どんな血統名をつけるのかはブリーダーの自由だと思っている。

 

当方は見たまま「紫紺グリーン」と呼んでいる。このパターン以上に入り組んでいて、言語化に困る特殊なパターンは他にも沢山いるので、特殊という表現はあとに取っておく。

 

紫紺グリーンは、そのまま紫紺とグリーンをかけあわせることで現れるパターンだが、紫紺とグリーンの面積や前胸部の色味には大きく個体差があり、かなり奥が深い。今回は当方で羽化した紫紺グリーンの一部を紹介する。

 

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グリーンが強く出るパターン。かけあわせによってはグリーンが強く、紫紺がほとんど出なくなったりもする。この個体はよく見ると、上翅の一部に紫が入っているのがわかる。グリーンに紫紺を混ぜると、流通するグリーン血統よりも濃くて綺麗なグリーンが羽化することもあるが、累代を繰り返していくと紫紺が強くなることも考えられるので、紫紺と混ぜないグリーン血統を維持していくことが、今後重要となるだろう。

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前胸部が黄土色で、上翅と色がハッキリ分かれるパターン。ノーマルパターンの前胸部と似るが、こちらのほうが色が濃い。今年の種親(No.409)にこのパターンのピカール個体を用いた。

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前胸部が濃いグリーンで、紫紺強めのパターン。

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1と近いが、若干前胸部が暗いパターン、今年の羽化個体ではこのパターンが多く見られた。

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紫紺が強く、前胸部がグレーになるパターン。羽化個体の中で最も紫紺が強く出た。

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グリーンが少し枯れ草色のパターン。

 

以外文は推測

・これらの個体差は、親が違うとパターン差は生まれるが、兄弟のパターンは似ている。

・紫紺グリーンのインラインでも、たまに紫紺ほぼ一色で羽化してくる個体もいるので、一度でもグリーンに紫紺を混ぜるといつかは紫紺に寄ってしまうのではないか?→紫紺を混ぜないグリーン血統を維持していく必要性大

・紫紺とグリーンの割合は、親となる紫紺とグリーンの血の濃さも関係してくる?→何世代もインブリードした紫紺血統、グリーン血統とのかけあわせや、まだ血の薄い紫紺とグリーンのかけあわせで差が出る?

・紫紺とレッドをかけあわせても同じようなパターンになるが、レッド面積は広くなる→グリーンとレッドは元々のニジイロクワガタの配色であり、相性がいい?同じ分野にいる?

・紫紺グリーンは全体的にボディが細く、健康的な体型→血の入れ替えの必要性

・紫紺強め、グリーン強めとグラデーションになるように並べたら楽しそう

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