2023年10月

パプアキンイロクワガタ
ニジイロクワガタと並ぶメジャーな色虫で、豊富な色彩、小さい容量と短いサイクル、ブリードの容易さから大人気のクワガタ。ビークワでは飼育人口「S」。

200ccプリンカップとかで羽化まで持っていけるので、多くのブリーダーさんはきっと、色んなクワガタを飼育しているうちの1種類って感覚で、棚のはしっこでプリンカップを積まれていることでしょう(当方イメージ)。

そのような感覚のブリーダーさんが多いからなのか、ヤフオクではほとんどが20-30mm程度と小型で、サイズ狙いのブログもほぼ皆無という状況。

オスメス関係なく800ccでブリードしたら、どれくらい大きくなるんだろう?とふと思ったので、オスメス単頭で800cc投下します。
「いいのか...?超VIP待遇だぜ...(バキ好き)」
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メス18.7mm

今回割り出すのはこちらのブルーライン。CBF3同士のインラインです。文句なしのブルー。

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オス30.7mm

オス。よくグリーンを(これは無理があるでしょというレベルで無理やり)ブルーとして売っているのを見かけますが、これは「ブルーというのはちょっと無理だけど、一番近い色はブルーですかね」という感じの色。グリーンでともグレーとも違う。

鼻のアブラを塗ると凄まじいブルーになります。↓
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ニジイロの前胸光沢個体のように、突然変異的に強烈ブルーなオスが出る可能性だってあるんじゃないですかね。そう思いたい。
「望みに進むのが 気持ちのいい人生ってもんだろっ.....!」カイジ

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久々のパプキン割り出し。

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裏面にチラホラ幼虫が確認出来ます。

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マドラースプーンと比べてこの大きさ。
初齢幼虫が20匹程取れました。めちゃくちゃ疲れた。

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マクロレンズに、レンズ用の虫眼鏡的なアイテムを付けて撮影してみました。神経使う。

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10匹はDOSのアンテマット、他7匹はバンブーインセクトのクワガタマットに単頭投入、一部2頭ずつ投入しました。

もっと頭数にバラつきがあってもよかったんですが、そう思ったときには投入し終わっていました。あぁ...。

他ラインでパプキンはいくつかあるので、そっちで比較してみます。

記録はメモで取っていますが、画像もあったほうが後々思い出しやすいだろうなということで、10/16-産卵セット投入したメスと、掛け合わせたオスの記録です。

①グリーンピカール×パープルピカール
チビオス×デカメスのコラボです。
オスの前胸部は濃グリーン単色かつ強光沢で、メスはパープルというよりバイオレットとターコイズブルーが光の当たり具合によって混じって見えます。
大きさは全然お構い無しと言わんばかりに、積極的に交尾してました。笑

1セット目はボウズだったので再同居を試みました。
当方では1セット目がボウズのメスでも再同居させたら普通に産むようになったことがよくあります。メスが卵や幼虫を食べている可能性も無くはないですが、産卵マットの堅さからして「そもそも潜ってない」感じがします。
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当方の写真はレタッチ等の加工はしておりません。全て撮って出しになります。
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②グリーン&レッドアイ×グリーンピカール

こちらはオスが混じり気の少ないグリーンかつレッドアイになります。写真だとかなり通常個体と見分けがつかないのですが、肉眼で通常個体と比較してみると、確かに赤黒い目をしています。

レッドアイを次世代(理論的には孫の世代)に残したい気持ちはあります。が、仮に残せなくとも、グリーン純度の高い体色や、ラピス血統に見られる細長いボディ等の形質は受け継いでくれたらいいなくらいで思っています。
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小型メス

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③レッド&ホワイトアイ×パープルピカール

管理ナンバー1のオス。前胸部に光沢はありませんが、濃いレッド発色と湾曲したアゴ、61.3mmという中々のサイズが気に入っていて、色んなメスに掛けています。交尾も相当数されているとは思いますが、未だに爪の強さは衰えてはいません。
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体の裏までバチバチに赤いです。これが本当に生物の色味かって色してます。裏面のほうが好みまであります。
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メスは①のパープルピカール個体と同腹です。
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④ラピス(青紋率高め、レッド、グリーン混じり)インライン

こちらのメスは前回セットしたものの、ボウズだったために再同居させたペアです。CBF16同士のインラインになり、かなり累代も進んでいます。そのため突然卵を産まなくなる可能性もありますが、インラインの別メスのほうは幼虫が取れていますので、こちらも期待です。

次世代は更に青率が高い個体を作出したいですが、加えてアウトライン用のメスも得たいので、もう遠慮なく産んで欲しいです。切実。
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真上から見るほど青い面積が増え、横から見るほどに赤のラインがあらわになってきます。
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更に特徴的なのは、その色彩だけでなく、
前胸部の色は赤みがかった茶色になりやすい
ボディが異様に細長い
上翅に縦じわが寄りやすい

等、累代を重ねたが故の特徴も見受けられます。
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裏はほぼグリーン。
実はアゴの付け根も色が乗るんですよね。

⑤レッドピカール×ゴールドピカール

オスメス小型のラインです。
オスの前胸部の光沢は頂部のみですが、上翅は濃いレッドにグリーンです。メスの前胸部の光沢は強く、小型のボディにゴールド、グリーン、レッド、そしてヘリにはブルーがぎゅっと詰まっています。メスは大型のほうが卵や幼虫のサイズが期待出来るとは思いますが、小型は色彩密度が高くて見栄えする気がします。


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⑤PMR-Rインライン

こちらは赤血統でおなじみPMR-Rのインラインです。次世代はCBF16となり、こちらも累代が進んでいます。このラインはかなりの幼虫が取れていますが、まだメスが元気なため、再びセットします。

こちらの個体は、上で紹介したレッドピカールの個体よりもレッドとグリーンの境界が曖昧で、グリーンが薄い印象です。レッドひとつ取っても、前胸部の色の濃さは、上翅のレッド/グリーン比率には色んなパターンがあるので、とにかく色んなパターンを拝みたい一心です。ああ楽しみ。

現在ピカールが大人気ではありますが、とはいえピカールばかり増やすのは、ややもったいない気がする。
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メスのドぎつい赤みが非常に好みです。
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今回のセット分は以上です。

産卵セット内容は小プラケに産卵一番を固く詰めた定番セット。中プラケも試しましたが、小プラケでも中プラケでも産むメスはとことん産む、ということで準備が楽な小プラケを採用しています。それでは。

モンタネルスホソアカクワガタ
Cyclommatus montanellus
産地:ボルネオ島 サバ州 クンダサン
累代:WF4
羽化日:2023年9月


10/15 種親同居
4オス3メス5000円にて購入。小型個体は安く買える上に、大型個体を羽化させるモチベになるのでいいですね。sinさんのブログで知ってから、ずっと飼いたかった種類です。大歯型の特徴である、先端が水平に伸びるオスを見てみたいものです。

後食開始とのことだったので、早速同居させました。
今思えば、あと1ヶ月くらい成熟させてもよかったかも知れません。一番大きい個体に3メス掛けようかとも思いましたが、オスも沢山いるので3ライン作ります。

ライン1 オス49mmメス27mm

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オス49mm。角度によって表面がうっすらグリーンに見えるのが大変美しいです。
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メス27mm
オスとは違い、赤茶色っぽい体色です。
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1600ccボトルにゼリー半分で同居。結構攻撃的なのでメス殺しが怖いですが、まあきっと大丈夫(メスをちょん切るのに丁度いいアゴの長さですね)。

ライン2 オス44.3mmメス26.5mm


DSC08264Theハサミムシ。
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工芸品
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ライン3 オス42mmメス26.4mm



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44.3mmのオスと、かなりアゴの形状が違いますね。内歯中央の発達が無くなっています。このサイズになると、3mmの差でも形状は大きく変わるようです。
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上品なつや消しブラウン
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マシマシな殺意
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右上翅にディンプルありなメス
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2週間程度同居させ、小プラケに産卵一番でセットを予定しています。産卵セット、温度、マットの状態や銘柄等は、当方でメインで飼育しているニジイロクワガタとほぼ変えずに飼育する予定です(大型出すとか言っといて)。

これは怠慢というよりかは、、いや怠慢ではあるんですが、種類ごとにまちまちな飼育方針(マットor菌糸、温度、ボトルの容量などなど)を取っていると、当方の性格的に全部が中途半端になってしまうんですよね(マルチタスク苦手)。なので一旦ニジイロと同じような飼育をしてみて、どれくらいの大きさで羽化するかデータを取ってみて、次世代で飼育方を変えるか考える、という感じですね。


これがまさしく、取らぬ狸の皮算用ッッッ!!

2週間後、メスがちょん切られてなければ次は産卵編に続きます。

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