2020年06月

satoMiです。
昨日、一昨日のブログで、「化け値」という言葉を乱用しました。



で、
「おいおい、化け値ってなんだよ詳しく説明しろや」
という方もいらっしゃるかと思うので、ここで改めて
説明致します。




化け値とは、

角が太く、体の幅は狭く、かつ全長が大きい個体
であることを証明するポテンシャル

です。

「角が太いとかっこいいし、全長が大きいほどかっこいいのはわかる。
でも、何で体の幅が狭いほうがいいの?」

と思われる方もいるかと思います。


そこで、「頭がデカい人」を想像して欲しい
んですが、

頭がデカい人って

単純に頭がめちゃくちゃデカい
の他にもう1つ、

肩幅がめちゃくちゃ狭い
も含まれると思うんです。

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頭の大きさは別に普通なんだけど、
肩幅が他の人の半分くらいしかない、
となれば相対的に頭が大きく見える。


それがヘラクレスの
胸角の太さ(頭の大きさ)、体の幅(肩幅)
にも言えるということです。


頭がデカくて肩幅がめちゃくちゃ狭い
だったら最強ですねって話です(笑)




じゃあ、どうやって化け値を出すかと言うと


化け値=胸角占有率×全長(角先から上翅末端まで)


です。
「おいおい、また胸角占有率とかいう訳の分からん
言葉を使いやがって」と。


すいやせん。


胸角占有率(%)

っていうのは、
胸角の太さが体の幅に占める割合(%)
のことです。

体の幅に対して、胸角の太さがどれくらい
幅取ってんのかなぁ、と。


胸角突起前の値÷前胸部の幅の値

で出せます。
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計算してもらうと恐らく、

28%〜35%くらいの値が出ると思います。


角が太くても、体の幅が大きくなってしまえば
胸角占有率は変わらないということです。




これで出た値(mm)に、全長(mm)をかける
というわけです。

例を出すと

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11.5(突起前)÷38(前胸幅)×155(全長)×100
=4690

横形状が美しい。
化け値には反映されない魅力を持っています。

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13.4(突起前)÷39(前胸幅)×157(全長)×100
=5394.3

化け値は高めです。
もう少し前胸幅が狭かったら6000超えたかも?

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11.1(突起前)÷38.3(前胸幅)×162(全長)×100
=4695.0

こいつもスリムでかっこいいんですが、
幅広ですね。

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14(突起前)÷37.6(前胸幅)×149(全長)×100
=5547.8

全長が149mmと小さいですが、胸角占有率が高いために化け値も高く出ました。

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最後はこの個体。
14 3.5(突起前)÷37.5(前胸幅)×165(全長)×100
=5940

歴代種親の中で一番高い化け値です。
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1♀のみしかペアリング出来ず
とても悔しい状況ですが、
そのラインの幼虫が続々と孵化しているのでまだ
望みはあります。


ちなみに化け値は、
角が太く、体が狭く、大きい個体を作るために
設定しているため、
体の大きい個体では、化け値はかなり低く出てしまう場合があります。


が、化け値はあくまで私の理想を作るための式
なので、
「そんな計算してる奴もいるんやな」
くらいの気分でいてもらえると助かります。


化け値、ご理解頂けましたか…!

皆さんもご自分のヘラクレスで化け値を出してみて
下さい。


また♂補強です。
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UB670F-MD×FF0F-OAKS 155mm
全長:155mm
胸角長:104mm
胸角率:67.0%
突起前:11.5mm
前胸幅:38mm
占有率:30.2%
化け値:4681

突起前値と全長が小さいので化け値は低いですが、
胸角率は67%と高く、何より横形状が美しいです。

↑化け値について



化け値に全く反映されないところで優れている
個体です。
「パッと見でかっこいい」というやつです。

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胸角先にかけての緩やかなカーブと、根元から
先細りせずしっかりと身の詰まった胸角です。

頭角突起も多いです。


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やはり上が少し細いです。
「横幅は狭く、縦幅が広い」という
「カマボコ型」とは真逆なので
「モヒカン型」とでも名付けましょうか。笑

突起前12.5mmくらいあったら最高でしたね。

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この角度いい。

「化け値が高い=理想に近い」
というふうに設定したのに、

全く化け値無視の美しい個体で困惑してます。


この横形状で、突起前13mm超えは
両立出来ないのではないか?
突起前が狭いからこそ、この横形状が
実現出来るのではないか?

という疑問があり、
「突起前13mm超えと、この横形状の両立」
「突起前と横形状はこのままで、
胸角率を上げて前胸幅を狭める」

という2つの方向でブリーディングしてみようと思います。
いやぁ、楽しい。

                                                                                    
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(7/8抽選)
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satoMiです。
最近、実家に帰った日は
寝る時とご飯食べる時とトイレ行ってる時と風呂
入ってる時以外は何かしらの虫作業をしている状態に
なりました。


朝は大体6時くらいに起きて、虫の写真撮ったり
ブログ書いたり産卵セット組んだり採卵したり
ケース洗ったりマット交換したりと、
寝る24時くらいまで何かしらやってます。


芸人 キングコングの西野さんは
「エンタメで世界を獲る」という目標を掲げ、1日
20時間くらい努力しているという話をしていて
その影響でブリーディングにも力が入ります。


面倒だと思ってしまうことは多々ありますが、
自分で選択してやっていることなので苦痛は感じません。


これでMICHEやEMMAの幼虫がヒョロヒョロな成虫で羽化しまくったら心がボキッと折れて無くなるかもしれませんが。笑

さて前置きが長くなりまして。
                                                                                       

補強①
FF-FF136  157mm

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初めてHirokAさんから直接お迎えしました。
今までで一番ガチ惚れした種親
FF0F×FF0F136  165mm
と血が共通する所に惹かれたのと、HirokAさんの
育てるヘラクレスを直接調べてみたいことがあったからです。

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全長:157mm
胸角長:102mm
胸角率:64.9%
突起前:13.4mm
 前胸幅:39mm
胸角占有率:34.3%
化け値:5385


見た目ではっきりと分かるほど、かなりボディが
大きく迫力が段違いです。
化け値6000を狙うには
占有率が今のままなら全長が175mm、
全長が今のままなら占有率が38.3%必要です。
(前胸幅が今のままなら突起前14.937mm、
突起前が今のままなら前胸幅が34.9mm)

とても現実的な数値ではありません笑


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上はかなり太めです。
横に広いですが縦に薄いので、典型的な
カマボコ型です。

補強② 
FF136-FF0FA2
♀。写真無し。サイズは後ほど。
補強③
Dynastes hercules hirokai  160mm

何と測る前のタイミングでノギスがバグり、
測れませんでした泣。
しかし胸角突起前は目視で14mmくらいありそうですし、腹部も相当小さい(145mmの個体と同じくらい)
上に、前胸幅も恐ろしく狭いので化け値は
余裕で6000超えしますね。

HirokAさんのご厚意で頂いてしまいました…!
とんでもないサービスありがとうございます。

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しかも上翅ブルー。
レア要素てんこ盛り。

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斜め後ろからの胸角基部もえげつない。
文句なしの頂点。


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ほぼ二等辺三角形の胸角。
先端に向けスラっと細くなる、まさに理想。


今夏も今まで以上に
ブリーディングが熱くなりそうです…!

前回の記事では、CBミカンスのブリーディング
について書きました。
あの後30頭程の幼虫が採れまして、来年羽化
すると思います。

で。
                                                                                       
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▪️ミカンスオオツノカナブン▪️
学名:Dicrorhina micans
産地:Cameroon 南西Nyassosso
累代:WD

プラネットオブビートルさんより購入。
ペア5000円。
                                                                                      
生態・分布

本属中の最大種で、コンゴ盆地に広く分布する。
次種の無紋型に似るが、頭盾両端は左右に突出する。
体色は濃緑〜赤褐色と個体まであり、やや明るい緑色のものが普通である。

分布:ナイジェリア、スーダン、カメルーン、中央アフリカ、赤道ギニア、ガボン、コンゴ、アンゴラ、ザイール、ウガンダ、ケニア、タンザニア

—引用元「世界のハナムグリ大図鑑」むし社
                                                                                      
個体紹介

超大型インマキュリコリスの落札ついでに
安くなっていたので購入。

インマ同様カメルーン南西Nyassosso産の
WDペアです。
(私は にゃそそ と勝手に読んでいる)

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黒い角と緑一色。いい組み合わせです。
(後で角の特徴が分かりやすい写真を追記します。)

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♀。緑味強いです。
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こちらは去年ブリーディングしたWF1個体。
♂はオレンジの強い個体でした。
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ちなみに皆様ご存知のシロヘリカナブン
(図鑑だとシロスジオオツノカナブン)
との違いとしては、

頭盾の色、形、体のサイズ

です。
シロヘリで50mmを越える個体はかなりレア
だと思いますが、本種はわりと越えてきます。


本種の野外個体もいつまで輸入されるか
心配なところです。
アフリカ便で盛んに入荷する
(といってもインドネシア便等と比べたら少数ですが)のは、
カメルーンのみです。

これは、カメルーンにはアクセスが比較的
しやすいのと
採集に関してルーズな国柄が理由かと
思われます。

アフリカは紛争が多いイメージがあります
のでカメルーン便もいつまで安定して
入荷するか分かりませんね…。


業者の皆様。
ウガンダ便のWDウガンデンシス、
あったら買い占めます。

(無くても自力で採ってきます。笑)
                                                                                     

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産卵セットはシロヘリと同様で
若干乾燥気味のMDマットをパンやさんに
柔らかく詰めただけです。

アフリカンカナブンのほとんどは、このようなセット
で産卵が可能で、
幼虫も産卵も超容易な種類が多いです。


カブトムシで多い
「固く詰める」作業も要らないですし、
採卵で万が一取りこぼしても固く詰めないので
卵を潰してしまう心配もありません。

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ヘラクレスとウガンに集中したいのに
どんどん増えていくアフリカ人。
幼虫編に続く。

▪️スペキオーサツヤハナムグリ▪️
学名:Protaetia speciosa cyanochlora
産地:Yasuj Midjan Forest Kohgiluyeh and Boyer-Ahmad Province,Iran
累代:WF3

ヤフオクにて購入。10頭15500円。
                                                                                       
生態・分布

何と、いつも頼りにしている
「世界のハナムグリ大図鑑」先生に記載がありませんでした泣。
スペキオーサツヤハナムグリ原名亜種、
亜種ジュッセリーニは記載があるんですけどねぇ…。

                                                                                      
2020年6月 幼虫入手

高くて手が出なかったんですけどね。
まあまだ高いんですけど。
ついに。
幼虫でですけど。

入手しましたッッ。

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出品者さんの「ご購入ありがとうございます!」
これだけで嬉しくなりますね。


スペキオーサツヤハナムグリ亜種シアノクロラ
です。
こちらもルーツはプラネットオブビートルさん。
POBさんの入荷する虫のほとんどは
私の嗜好に突き刺さってきます。笑

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形はジュッセリーニと同じですね。可愛い。

我が家で毎年わんさか殖える
スペキオーサツヤハナムグリ亜種ジュッセリー二
とは言わずもがな近い種類であります。


ジュッセリーニくらいわんさか殖やしたり、
ジュッセリーニとのハイブリッドを作ったりして
楽しみてぇ…。

ずっと憧れていたハナムグリの一種です。

羽化編までつづく。

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