2019年12月

年末年始休暇が始まりました、satoMiです。
(↑書き終わる頃にはとっくに休暇明けてます)

ダイソーがカブクワ飼育用品店なのは周知の事実です。
その中でも「パンやさん」という4.2ℓタッパーは、カブトクワガタをやる人間に絶大な支持を誇っています。
本来の使い方をしている人のほうが少ないような気がしています。

108円というコスパのよさで、4.2ℓという「小ケースよりも少しだけ大きいサイズ」で、全国のダイソーさん(私はダイソーのまわし者ではありません。)で購入出来る手軽さ。

satoMiも「パンやさん」信者であります。


しかし、小ケースと比べて難点もあります。
その中でも
「空気穴を開けないと使えない」
「そのままだと積み重ねが出来ない」
「半透明なので中が見にくい」
といった問題が発生します。

空気穴の問題は、大量に使うとなると若干手間ですが、穴を開ければいいだけなのでまあいいんです。

半透明なのは、成虫の観察に向かないというだけなので幼虫飼育には特に問題はないです(外側に作った洋室や、前蛹かサナギかの区別は出来ます)。


ただ積み重ね出来ないってのは個人的に結構な弱点でありまして…。

積み重ねが出来ないのでメタルラックの棚を一段ごとに挟まなければならず、マットの入った容器の重さと棚の重さで、床に相当な重さがかかります。

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9段のパンやさん(210cm)メタルラックの重さでうちの床もそろそろ抜けるんじゃないかと心配になってます。

その点小プラケの場合は3段ごとに棚1枚くらいでいけます。

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ただ、棚板1枚にかかる重さはこちらのほうが重く、
横180cmのメタルラックに小プラケを敷き詰めると棚が歪みます。


どちらが有利かを箇条書きにしてみると、

床にかかる重さ小ケースのほうが総合的には軽い

​・棚一段に対する重さ→一段ごとなのでパンやさんのほうが軽い

容量パンやさんのほうが700cc大きい
一個あたりの値段パンやさんのほうが250円くらい安い

加工の手間→買ってすぐ使える小ケースのほうが手間がかからない

洗いやすさパンやさんは角が丸いため洗いやすく、タワシでこすっても罪悪感がない(小ケースをタワシで洗うとキズがつきそうで不安になる)

万能性→成虫も観察しやすいため圧倒的に小ケースのほうが万能


​どちらにもいい所はあるんですよね。
機能性ではやはり小ケースが上回ります。



そして、幼虫用にどちらを正式採用しようかを悩みに悩み(私は1つに統一するのが好きな人間なんです)パンやさんを200個買ってどちらもヘラクレスの幼虫に使用していると、明らかな差があることに気づきました。

乾燥のしやすさ!!!

幼虫飼育において乾燥は大敵です。
いいマットでも乾燥しているのとしっとりしているのでは明らかに食う量に差が出ます。

うちでは小ケースのほうが乾燥するスピードが早く、小ケースでは食い切る前の新しいマットが乾燥して食えなくなっているケースが沢山ありました。

しかしパンやさんは完全に食いきり、糞だらけになったマットでもしっかりと湿度は保っていました。


これは、空気穴の面積の差だと思います。
パンやさんの通気口はは上に開けた1つの穴だけに対し、小ケースは蓋全体に細かい穴が沢山空いています。

とは言え、小ケースも細かい穴を開けたビニールや新聞紙を挟めば保湿出来ます。

でも、挟まなくて保湿効果が高いものがあるならそっちを使いたい!!
かつ、だいたい同じ体積ならば容量の大きいほうを選びたい。


ということで、私はパンやさんを採用しました!

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↑ということで早速500個のパンやさんを注文した図。Twitterで「パンやさん廃盤」の噂が広まってましたが、ダイソーにメールで確認したところ廃盤にはなっていないようです。



とは言え勿論、小ケースにもメリットは沢山ありますし、小ケースで150gを出しているプロの方もいらっしゃいますので、あなたがどのメリットを取るかで決めるのが一番だと思います。

satoMiは幼虫全般はパンやさん、成虫は小ケースという結論になりました。

パンやさんVS小ケース
で悩んだ時の参考にでもしてみて下さいませ。
それでは楽しい飼育ライフを。


お久しぶりです。
予想以上に大繁殖したシロヘリミドリツノカナブンの幼虫をどうしようかと悩み続け、五連休を消化してしまったsatoMiです。

今期は「藍」や「エメラルド」、青ラインが5つ等、かなりラインわけしてみたので面白そうな個体がわんさか出てくると思います(思いたい)。
                                                                                       


さて。
12月11日に市ヶ谷駅の近くにある、世界中の昆虫文献を取り扱うお店、六本脚に行ってきました。


六本脚は「虫好きなら行くといいよ!」と、TwitterでAzuki 八さんに教えて頂き、今回二度目の来店でした。
前回行った時にお店で見かけて、
これはいつか買うことになるだろうな…
と覚悟を決めていた図鑑を買いました。
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The cetoniinae of Africa 
(アフリカのハナムグリ亜科)

お値段58000円+税!!!


六本脚の本棚下で一番圧を放っていたのは言うまでもありません。

ちなみに英語表記、かつ需要も相当マニアックだと思うので、再販は無いでしょう。
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ティッシュ箱との比較。
余裕で1000ページを(アフリカのハナムグリの情報だけで)越えていて、持ち上げるのも容易ではありません。

【国語辞典】
・扱いやすさ ★★★
・リーチ ★★
・攻撃力 ★★★

【The Cetonninae of Africa 】
・扱いやすさ ★
・リーチ ★★★
・攻撃力 ★★★★★

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私が今一番エモさを感じているウガンデンシスは
70個体近い標本写真が掲載されていて、

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ゴライアスもこれでもかと載っています(全亜種?)。
上翅が真っ白いものから、写真のような赤黒いもの、オレンジのもの等
ゴライアスもヘラクレスのように多くの亜種がいるんですよね。
しかもアフリカ全土にはびこっています。素晴らしきかな。


生き虫屋」の集める情報は、
産卵方法や大きく羽化させること、ショップの入荷状況等、
「生体を購入し、繁殖させ、羽化させる」
ことに関係するものがほとんどかと思います。

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言うなればそれは「ペット的」であり、


生息地では何を食べて生きているのか?

学名の由来は?

いつ、どのような環境の時に羽化するのか?

この煌めくような体色は生活環境でどのように役立っているのか?


と言った「学術的」な情報は、
おそらく「昆虫専門店」を名乗るお店でも、十分に得ることは難しい。

(昆虫専門店を名乗っているのにカブクワしか置いていない店は
結構多いですよね。カブクワしか置いていない店が「昆虫」と名乗るのには少し違和感がありますが)



このブログでは、
satoMiがろくに読めもしない外国の書籍と格闘し
甲虫というジャンルを
「ペット的」、「学術的」、「アート的」
な視点から見て、他のブログやお店では得られないようなお話ができるように試行錯誤していきます。


・生き虫屋も標本屋も、採集家もサブカル女もデザイナーにも読まれる記事を書けるようになる。
・「虫=キモい」のイメージを破壊する。
・「新しいハナムグリ買ったから飼育法をsatoMiのブログで調べるか」というようなブログにする。
2020年の目標です。


現場からは以上です。

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